マインドセットとは
マインドセットとは、心のあり方や考え方といった意味の言葉で、特に人の成長に関してどのような考えもっているかをあわらすときに使われます。
このマインドセットには、成長思考と固定思考の二つがあります。
- 成長思考:人は成長し、能力はどこまでも伸ばすことができるできるという考え方。
- 固定思考:人は生まれた時点で能力が決まっていて、変わることはないという考え方。
どちらの思考をするかは人によりますが、現在では人は限界を超えてどこまでも成長できるということがわかってきています。
ですので、基本的には成長思考でいた方が何事もうまくいく可能性が高いといえます。
成長思考
成長思考の人は、能力は伸ばすことができると信じているため、努力を好みます。
今の自分の能力が高かろうが低かろうが、他人によく見てもらうために見栄を張ることなどありません。
自分が未熟であれば失敗するのは当然のことと理解しているため、何かにチャレンジするとき、失敗を恐れず前向きに取り組む傾向にあります。
そして失敗や間違いを認め、そこから学び、成長していきます。
成功よりも成長を望み、好きなことに打ち込んだ結果として成功を手に入れることがあります。
成功を手にした後も、驕ることなく謙虚な姿勢で周囲に接します。
固定思考
固定思考の人は、生まれながらの能力は変わることがないと考えているため、自分が他人からどのように見られるかを気にします。
努力と失敗は無能さのあらわれと解釈しているため、何かを学んだり、何かにチャレンジすること自体を避ける傾向にあります。
もし何かに失敗することがあってもそこから学ぼうとせず、他人やほかの出来事のせいにし、言い訳します。
成長よりも(苦労を必要としない)成功を好みますが、ひとたび悪いことがおこると自分はダメな人間だと悲観に暮れてしまいます。
仮に成功を手にした場合は、自分は優れた人間だとうぬぼれ、人をこき使ってもかまわないと考えるようになります。
マインドセットは変えられる
多くの人にとって、成長思考はすばらしく、固定思考はロクでもない考えに見えるかもしれません。
しかし、ほとんどの人は成長思考と固定思考のマインドセットをあわせもっていて、取り組む分野ごとに使い分けています。
例えば、勉強を頑張れば成績は伸ばせると信じている反面、スポーツや芸術的なセンスは才能がないと伸ばせない、と考えてしまうのです。
重要なのは、自分のマインドセットは自分で変えられるということです。
もちろんそれは簡単なことではありません。
マインドセットを変えるには、ものごとの見方を根底から変える必要があります。
そして、習慣化された古い考えを新しい考えに切り替えていくのは、想像以上に時間がかかりまし、努力が必要です。
まずは何か興味のある分野に対して、自分には向いていないからと固定思考であきらめてしまっているのであれば、成長思考に切り替えて失敗を恐れずチャレンジしてみるのもよいかもしれません。
反対に、成長思考が固定思考に変わってしまうこともあります。
それは、能力や才能をほめられたときです。
「スゴイですね」「賢いですね」といわれてイイ気持ちになってしまうと、人からよく思われる自分を演出することに気が向くようになってしまいます。
これはまさに、見た目や見栄を大事にする固定思考そのものです。
自分をほめてくれる相手に悪気はないですが、成長思考を目指すのであれば、ほめられるようになるまで頑張った自分の「努力」をほめ直し、うぬぼれることなく努力と成長を継続していくことが大切です。
参考:マインドセット「やればできる! 」の研究
やり抜く力 GRIT
GRIT 平凡でも一流になれる「やり抜く力」
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