対応原則とは
対応原則とは、人は自分の性格に合った状況に引き寄せられ、その結果さらにその特徴が強化される、という人格形成の考え方をあらわした言葉です。
言い換えると、私たちの人格は自分が身を置く状況の違いによって、どのように成長するかが変わってくる、ということです。
この対応原則による人格への影響は、好循環にも悪循環にもつながっていきます。
対応原則の好循環と悪循環
対応原則によって、私たちは自分が身を置く状況それ自体の影響受けています。
そうであれば必然的に、人格の成長には好循環と悪循環が存在することになります。
つまり、良い人は良い人と出会い、社会的、経済的な安定を手に入れ、その結果その人の人格はますます良いものとなり、さらに良い状況がもたらされる、という好循環と、
悪い人は悪い人と出会い、社会的、経済的に不安定な状況のなか、その特性が強化され、さらに悪い状況にはまり込んでいく、という悪循環です。
悪い状況を放置していると、状況はますます悪くなる
私たちが身を置く状況は多くの場合、私たち自身で選んだものであるはずです。
しかし、その状況を選んだそもそもの原因は自分にはなく、もともと自分がいた環境にあったかもしれません。
たとえば、後ろ向きにものごと考えてしまうせいで何をやっても無駄だとふさぎ込んでいたり、怒りの感情が強く他人と衝突ばかりしてしまったりする、という人は、自分では選びようのない生まれ育った環境に問題があった可能性があります。
ですので、今の自分の状況があまりよくないもの、悪いものだと感じているときは、思い切ってそこから飛び出すことも必要です。
そうしなければ、悪循環によってますます状況が悪くなっていくなか、対応原則によって自分もますます悪い人間になっていってしまう危険があります。
悪循環から抜け出して好循環に入り、自分の人生をより良いものにしたいのなら、どのような状況に身を置くか、自分で考え選ぶことが大切です。