【錯誤相関(さくごそうかん)】血液型で相手の性格を予想する、というか決めつける

錯誤相関 bias-思い込み
Correlation and results consistency with statistics data tiny person concept. Information research based on information surveillance and variables analysis vector illustration. Graphic presentation.

錯誤相関とは

錯誤相関さくごそうかんとは、本来は関連性が無い二つの事柄のあいだに、何かしらの関連があると勘違いしてしまうことをあらわす言葉です。

例えば、血液型によって人の性格を分類できると考える人(日本人)は多いですが、血液型と性格のあいだには何の関連性も無いことがいくつもの研究によってわかっています。

そもそも4つの血液型だけで多種多様な人の性格を分類するのには無理があります。

それでも多くの人は、ある血液型と特定の性格が結びつくと考えずにはいられませんし、実際に血液型と性格のあいだには関連性があると「実感」しています。

 

他にも、雨男や雨女、黒猫が横切ると不吉なことがおきる、などのジンクスや、~が好きな人に悪い人はいない、などの経験論も錯誤相関です。

錯誤相関は、ある事柄から別の事柄が連想されやすいというだけで、その二つの事柄が頻繁かつ同時におきていた、と錯覚する私たちの直感によって引き起こされるため、回避するのは非常に困難です。

錯誤相関による不当な決めつけ

錯誤相関がやっかいなのは、とても自然な形で人々に不当な決めつけをさせてしまうことです。

血液型性格診断が多くの人に信じられている日本においては、B型やAB型の人は血液型を知られただけで、自己中心的な人間や変人であると決めつけられたり、

雨男や雨女のレッテルを貼られた人は、みんなが楽しみにしている予定が悪天候によって台無しになった場合、原因はその人にあると決めつけられたりしてしまいます。

恐ろしいのは、この決めつけが(冗談であっても)完全に不当で相手を傷つける行為であるにもかかわらず、錯覚によって多くの人がそれを正しいことと無邪気に認識し、さらには当の本人までもが本気でそう信じてしまうケースもある、ということです。

このような私たちの直感に基づく認知的な錯覚は非常に強力です。

血液型性格診断を信じている人に、それって何の根拠もないデタラメらしいよ、と教えてもまず信じてもらえませんし、その人が血液型で人の性格を決めつけるのを止めることはほとんどないでしょう。

自分で調べよう

錯誤相関を回避したいと思うのであれば、関連があると思っている二つの事柄が本当に関連しているのか、それを示す研究やデータがあるのかを自分で調べるしかありません。

自分で調べるのは面倒な作業であり、だからこそ錯誤相関が世の中からなくなることはありませんが、調べさえすれば答えは明確でわかりやすいものがほとんどです。

つまり、それが正しいことを示す証拠はない、という事実が確認できます。

それに、自分で調べる、という習慣は生きていくうえで非常に役に立つスキルでもあります。

まずはわかりやすいところから、血液型性格診断の嘘について検索してみるのは面白いかもしれません。

参考ブログ:「血液型性格分析」に科学的な根拠はあるのか? | Fact1

参考:ファスト&スロー
あなたの意思はどのように決まるか?

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