才能と天才
ある特定の分野で力を発揮するために生まれてきたかのような、才能ある人間、いわゆる天才とよばれる人たちがいます。
しかし、天才とよばれる人たちが見せるどんなに優れたパフォーマンスも、膨大な時間に及ぶ練習や訓練、学習に支えられています。
特に努力もせず、人よりも何かを上手にこなせる人というのは確かに存在しますが、それを洗練されたパフォーマンスへと昇華させ、人々に天才だと称賛されるには、地道な努力を避けては通れません。
つまり、だれもが憧れるような、生まれながらの天才など存在しない、ということです。
才能と運
いわゆる天才とよばれる人たちには、いつ、どこで、どんな環境で生まれ育ったかという運の要素が重要になります。
たとえば、4月に新年度がスタートする日本においては、プロの野球選手やサッカー選手は4月~6月生まれの人が1月~3月生まれの人よりも圧倒的に多く存在しています。
なぜなら、才能とよばれるものの選別が始まる少年期において、半年以上もの月齢差は体格や運動能力に大きな違いをもたらすからです。
仮に、ある年度の4月に生まれた子と3月に生まれた子が同レベルの才能をもっていたとしても、二人の間には決して埋まらない約1年間の時間差があるため、3月生まれの子は4月生まれの子と比べてつねに低い評価を受けてしまう結果になり、チャンスをつかむのが難しくなります。
他にも、水泳の天才が小さいころ住んでた家の近くにはたまたまプールがあったり、音楽の天才はたまたま楽器が置いてある家に生まれていたり、歴史を代表するような科学の天才はたまたま見た夢から偉大な研究の糸口を見つけていたりします。
才能と努力、関心、やる気の関係
それでも、純粋に才能とよばれるものが存在する可能性はあります。
それは何かを楽しいと感じる心、何かに深く長い時間集中できる資質、困難に直面したときに何をどう学習するかの脳の反応、つまり努力に関する才能です。
なにしろ人の成長は「努力」によってもたらされるのです。
そして、人から努力を引き出すもの、それは「関心」です。
自分が関心をもつものに取り組むとき、人は「やる気」になります。
やる気があるからこそ、日々のつらい努力や何度となく訪れる試練、挫折にも耐え抜くことができるのです。
そういった地道で泥臭い努力を経たあと、いわゆる「天才」は誕生します。
参考:超一流になるのは才能か努力か?
天才! 成功する人々の法則
GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代
参考ブログ:Keisuke@エンジニア